アニメ「ノワール」感想。暗殺の中で揺らぐ「自己」と「愛」?
9月ごろから10月にかけ、dアニメストアにて「ノワール」というアニメを視聴しました。
ストーリーの難解さや暗さはあるものの、雰囲気や楽曲、メインヒロインには不思議と惹きつけられるアニメでした。
人を選ぶ作品だとは思いますが、一通り視聴したので感想述べさせていただきます!
*もくじ
アニメをみたきっかけ
たぶんdアニメストアで偶然見つけたんだと思います。
制服を着た、あどけない瞳の少女が、銃を構えて立っている――
dアニメストアでのメインイラストにもぐっと惹きつけられました。
キャストを見てみると、三石琴乃さんや久川綾さんなど、
私が好きな方ばかりだったので、声優さん目当てでもありました。
見るからにダークな世界観のアニメなのに、
なぜかTARAKOさんのお名前があったのも非常に気になったポイントでした。
作品紹介
「少女と銃」をテーマに、「フィルム・ノワール」的に描いた作品。
暗黒社会に翻弄されながらも、己の宿命と戦い続けた少女たちの物語。
(こんな解説で良いのか、いまいち自信がない)
監督は真下耕一さん、音楽は梶浦由紀さん。
アニメ版「ツバサクロニクル」も、このお二方のタッグでした。
作品の雰囲気も、よくも悪くも「ツバサクロニクル」って感じでした。
(……個人的にはアニメ版ツバサは、なんとなく間延びした空気感があんまり好きになれませんでした。。。この「ノワール」も若干そんなところがありますが、作風のおかげか「ツバサ」ほどは気になりませんでした)
劇中のBGMがまた、静謐でありながら時に激しく、
この作品の雰囲気を良い意味で引き立てていました。
思わずサントラをレンタルしちゃったくらいには好きです。
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▼このアルバムの為に収録された、作中の声優陣によるボーカル曲(劇中のBGMに日本語詞をつけたもの)までありびっくりしました。
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感想:霧香に魅了されました
主人公・霧香の心理的葛藤が(個人的に)非常に刺さった、というのが一番の感想です。
「わたし、人を殺せる。こんなに、簡単に。
なのに、わたし……どうして悲しくないの」(第1話より)
記憶を失っていた霧香は、なぜか「簡単に人を殺せる」能力を持っていました。
しかし「人を殺せること」を「悲しい」と思えない。
涙を流しながらそう語る姿が、非常に印象的です。
自分が何なのか分からないまま、しかし自分に関する手がかりを掴むため、
もう一人の主人公・ミレイユと共に、依頼された暗殺の仕事をこなして行く霧香。
その表情には、どことなく悲しげな雰囲気が漂っています。
……そんな霧香に、私はすっかり魅了されていました。
物語終盤、失われていた霧香の記憶が少しずつ目覚めていき、
暗殺者としての残酷な表情(公式名称「黒霧香」)も顔を出すようになりますが、
「黒」い霧香と、
そうでない霧香を行き来しながら、
彼女の葛藤は続きます。
相棒・ミレイユとの間に生まれた「何か」が、霧香を強く揺さぶっていくのです……。
ミレイユ(画像手前金髪の女性)は暗殺者のプロとして活動する大人なお姉さんって感じだけれども、
この作品に登場するメインのヒロインの中では一番「人間臭さ」が感じられるキャラだったと思いました。そういうところが逆に好印象でしたね〜。
謎の多いクロエという少女も、彼女の運命を思うとなんとも悲しい気持ちになります。彼女も彼女で孤独だったんだと思うとね……。
アルテナ様は、過去についてもう少し説明が欲しかったなあーという感じ。
慈母のような立ち居振る舞いでありながら、死の女神とでもいうような残酷さも併せ持っており、ラスボス感半端ないお方でした。
そして何より、彼女の声をTARAKOさんが担当されているというのが衝撃ですね。
おなじみの「ちびまる子ちゃん」からは想像もできないくらい、
おしとやかで高貴な大人の女性のお声で、それはもう素敵でした。
(※コジコジでもその声を聞くことができるので、ある程度聞き慣れてはいたものの、やっぱり声優さんてすごいなあと思わざるを得ません)
メインキャラクターが魅力的なので、
彼女たちの心理的葛藤みたいな部分が響く人にはいいんじゃないかなーと思います!
とりあえず1話をご覧になっていただき、合いそうだったら続きを見る、
みたいな感じがいいんじゃないかなーと思います。
では、お読みいただきありがとうございました^^